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ぎんなんの初拾い
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元日 二日と銀杏を拾った。その量はといえば掌一盛りほど。
元来ぎんなんは九月の颱風シーズンにバラバラと落ちるのを近隣
のジジババが寄ってたかって競争して拾うのが大方の景であるが
その銀杏が正月近くまで拾えるとは昨年の大発見であった。
正月頃の落ち銀杏は干柿のように透き通っていて粉を噴いている。
煙草がきれたとて自販機にゆくついでにぎんなんを拾うのである。
ゆっくり一粒づつ拾って片手に一盛りほど。
競争相手がなくゆっくり拾えるのが醍醐味。
これが颱風シーズン頃では ”ここまでがワタシの陣地”と言はんが
ばかりの目つきをしたジジババと拾い競うのは骨が折れる。
（考えてみればワタシもそんな目つきをしているのであろう）
ことしの冬がたのしみである。
2006/01/03(火)
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